6月14日ルムピニースタジアムで開催されたONE LUMPINEE Friday Fights67に聖域統一スーパーライト級王者の山岸 和樹(PCK連闘会)選手が出場しました。山岸選手、元は”TAaaaCHAN”のリングネームで活躍していましたが、前戦から本名の山岸和樹となりました。
©️ONE Lumpinee
対戦相手はミャンマーのモーテッドアウン。ミャンマーラウェイでは35戦34勝(26KO)1敗という驚愕の戦績を誇り、3月29日のONE Friday Fights57に初参戦し、INNOVATION日本王者の紀州の丸ちゃん(武勇会)を3ラウンドKOに下している強豪です。
ONE初参戦となる山岸選手は、オープンフィンガーグローブ着用の試合は初。しかし、拳の硬さに自信のある彼はバンテージは巻かずに素手でのオープンフィンガーグローブ着用を選択。(ONEのルール上、バンテージなしでも可。) バンテージのみで戦ってきたミャンマーラウェイの強豪相手に怯むことなく挑みます。
初回から互いに前に出ていきますが、山岸選手は開始間もなく自ら蹴ったローキックにて右脛に裂傷を負います…ドクターチェック後に再開となりましたが、大量の出血が見られドクターストップの可能性も…
怪我に怯むことなく果敢に打ち合いを挑んで有効打も当てていきます。印象ではやや有利か…⁉︎
初回終了後は、インターバル中のONEオフィシャルのカットマンによる処置で大量の出血は止まりました。
2ラウンドも果敢に攻め、肘やパンチ連打で棒立ちにさせますが、老獪なモーテッドアウンはマウスピースを外したり、サミングをアピールしたりして呼吸を整える時間を稼ぎます。ここら辺はやはり修羅場を潜ってきたベテランぶりをみせます。
最終の3ラウンドは、跳び膝からのハイキックをまともに喰らってしまいグラつきます…
この印象が強く3ラウンド目は確実に取られたでしょう。
結果は、ジャッジ1名は山岸選手の勝ちを支持しましたが、2-1のスプリットデシジョンにて判定負けとなりました。
ハートの強さが光る試合展開を魅せました。ミャンマーラウェイの強豪を相手に一歩も引かずに打ち合う姿は、観ている者を感動させる闘いぶりでした。
試合後にアップされた動画のコメント欄を確認すると、山岸勝利を支持するコメントも多く見られます。正直、スタジアム内のミャンマー陣営に対する応援がもの凄く、ジャッジにも影響を与えたのではと感じるほどでした。
(タイは在タイのミャンマー人が非常に多く、毎回ミャンマー人選手が出場するとスタジアムはミャンマーの大応援団で埋め尽くされます。)
山岸選手の所属するPCK連闘会(本部: 宮城県名取市)は、地方ジムながら強豪選手を多く輩出しています。女子軽量級世界最強とも評される、田中”暴君”藍選手(WPMF世界女子ピン級チャンピオン)、中量級期待の佐藤界聖選手、佐藤”魔王”応紀選手などが所属しています。
聖域プロモーションでは自主興行も定期開催して東北のキックボクシング、ムエタイの振興、普及に貢献しています。東北の選手らのレベルアップは、所属選手らの活躍によって証明されているでしょう。
世界の大舞台であるONEででも大接戦の激闘を繰り広げました。
“東北から世界へ。” を体現した山岸和樹選手。負傷箇所が回復したらまた更に活躍してくれることでしょう。
◾️2024年6月14日(FRI) 19:30 start (タイ現地時間)
ルムピニースタジアム
ONE LUMPINEE Friday Fights67
第4試合 3分3ラウンド(141lbs)
⚫︎山岸和樹(PCK連闘会 / 日本🇯🇵) Kazuki Yamagishi
VS (1-2)
○モーテッドアウン(ミャンマー🇲🇲) Moe Htet Aung
Text by HIDEKI SUZUKI
INGRAM MUAY THAI GYM
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